参考図書の解題書誌作成

慶應義塾文学部図書館・情報学科1996年度卒業論文

古屋 牧子



  I.参考図書の解題書誌とは
  A.参考図書の解題書誌の意義
  B.BalayとWalford の特徴
  C.『日本の参考図書」の特徴と問題点
II.参考図書の解題書誌の作成
  A.作成準備
  B.作成の方法
III.書誌の評価
  A.書誌の評価とは
  B.これからの参考図書の解題書誌


I.参考図書の解題書誌とは


A.参考図書の解題書誌の意義


1.参考図書の役割
 人は問題に直面すると,役立つ情報,あるいは適切な情報を引き出せそうな情報源を求める。しかし,現代は情報が氾濫し,<情報の爆発>といわれる状況がここ三世紀にわたって続いている。自然科学の分野だけとってみても,D.Price1)によると,“雑誌論文の数は年7%の増加率で,その数は15年ごとに倍加する”といわれるほどである。そのなかで,情報を得るための助けとなるのが参考図書なのである。
 参考図書とは,reference bookの訳語として用いられている術語であり,“情報を縮約ないし編成して項目にまとめ,それらを一定の方式にしたがって配列し,収録されている情報が容易に検索できるように編集されている冊子体の資料"2)と定義されている。つまり,知識についての実録,あるいはその解説を記録内容とし,問題解決のために参照して確認する道具なのである。

2.参考図書の解題書誌の定義
 このように,情報探索に重要な位置を占める参考図書だが,参考図書自体に関する情報要求,例えば,<ある主題に関する参考図書があるのか>,<特定の参考図書がどんな内容なのか>などについては答えられない。このようなときに用いられるのが,「参考図書の解題書誌」なのである。参考図書の解題書誌とは,参考図書の編者,書名,出版者,出版年などの書誌データに,その内容解説を付したリストであり,「参考図書のガイド」ともよばれている。

3.参考図書の解題書誌の意義
 このような参考図書の解題書誌は,初めは図書館学を専攻する学生のための教科書的なものであったため,基本的な参考図書を精選したものであった。しかし,近年,専門分野が多岐にわたるようになり,参考図書の刊行が増えるにしたがって,解題書誌に求められる役割も変化していった。長澤は,論文中で参考図書の解題書誌の意義を次のようなものとしている。
(1)図書館における参考図書の選択のためのトゥール
(2)レファレンス係員の質問・回答サービスのためのトゥール
(3)研究者の文献利用の手引きとなる
(4)図書館学を専攻する学生のための教科書となる3) 
 以上のように,もともとは(4)が目的であったのに,(1)から(3)にいくにしたがって,基本的なものから徐々に専門的なものが求められるようになってきていることがわかる。その変化を,アメリカの代表的な参考図書の解題書誌である Guide to Reference Books と,イギリスの Guide to Reference Material ,そして日本の,日本の参考図書を取り上げて,順に追っていくことにする。

B.BalayとWalford の特徴


1.Guide to Reference Books(Balay)

a.概要
 Guide to Reference Booksは,アメリカのものを中心に,世界各国で出版された参考図書類に解説を付したものである。参考図書の解題書誌としては古く,また内外から高い評価を受けている。1902年の初版以来,1996年の第11版まで出版されている。配列は七版まではデューイ十進分類法に,それ以降は独自に考案した分類をもとに配列している。そして分野ごとに書名,著編者名,出版社,出版年,ページ数のあと,客観的で丁寧な解題がつけられている。また,巻末には,書名,著編者名,件名の全てを含んだ,アルファベット順の索引があり,文献に付けられた番号を指示している。
 Guide to Reference Booksは,11版もの改訂の間に五人の編者が交代しており,各版はその編者の名前にちなんで呼ばれ,それぞれ,『クレーガー』,『マッジ』,『ウィンチェル』,『シーヒー』,『ベーリー』と通称されている。各版により,配列方法,編集方法にそれぞれの工夫が見られる。

b.『クレーガー』のガイド
 1902年,Guide to Reference Booksの初版が出版された。その時の書名は Guide to Study and Use ofReference Booksというもので,Alice Bertha kroegerが編者であった。彼女は当時,セントルイス公共図書館の勤務を経て,Drexel Instituteの図書館長,および,ドレクセルの図書館学校の学校長を兼務していた。その時,ドレクセルの図書館学校での教科書にすることを意図して,英語の参考図書のリストを作った。これが本書である。本書は約800点の参考図書を収録し,デューイ十進分類法に基づいて配列したもので,ドレクセルだけでなく,各地の図書館学校で広く採用された。そのため,1903年から1907年までの間,毎年補遺が出され,1908年には約1200点収録した改訂第二版が出版された。

c.『マッジ』のガイド
 1909年,クレーガーの突然の死によって,ガイドの編集はIsadore Gilbert Mudgeに引き取られた。クレーガーの編集に参加していた手腕が認められたためである。彼女はコロンビア大学図書館のレファレンス主任を務めながらガイドの編集にあたった。その編集方針は,クレーガーと同じく図書館学校の生徒の教科書であることのほか,図書館員や図書館利用者のための探索マニュアルとなるもの,とした。そして,1909-10年の補遺,1911-13の補遺のあと,1917年に第三版(約2000点収録)を出版した。あまりの打ち込みように,“クレーガーはあのガイドに殺されたようなものだが,今度はマッジが殺されそうだ。”4)といわれたというエピソードも残っているほどである。彼女は第四版(書名 New Guide to Reference Books,約2400点収録)を1923年に,第五版(書名は,ここで初めて Guide to Reference Books になる。約3500点を収録)を1929年に,第六版(約4000点を収録)を1936年に出版した。彼女は第六版の出版後,自らインタビューで, 私が編集するのは第六版で最後である。4)”と述べ,それ以降のガイドは,マッジの後輩であり,編集を手伝っていたConstance Mabel Winchellに委ねられることになった。

d.ウィンチェルのガイド
 ウィンチェルは第七版(1951年出版,約5500点収録)と第八版(1967年出版,約7500点収録)の編集を行なった。このころ,参考図書の数はますます増え,ガイドの重要性は増していった。そこで,アメリカの主要な図書館学校,図書館にアンケートをとり,ガイドに対する図書館側の要望を調査した。その結果,ガイドの編集方針を次のように決定した。
(1)あらゆる分野の基本的な参考図書を収録する基礎版を出版するべきである。このほか,一連の専門分野について補遺版を出すべきである。
(2)基礎版は諮問委員会の支援を得て,一人の編集主幹のもとで編集されなけばならない。
(3)第六版以降の版では,一般的なあり方として,より多くの記載項目,解題を収録し,特に「科学・応用科学」を強化すべきである。(5)
 編集が,このような方針で行なわれたのに続き,諮問委員会や図書館へのアンケートを受けて,配列方法も変えることにした。第七版まではデューイ十進分類法を用いていたが,第八版からは参考図書を「一般参考図書」,「人文科学」,「社会科学」,「歴史・地域研究」,「純粋科学・応用科学」に分類し,そのなかで参考図書を提示するようにした。
 ところで,ウィンチェルのガイドの編集方法について,コロンビア大学図書館でともに作業をしていたOlive A.Johnson6)が詳しく解説している。
 ガイドの作成作業というのは作ろうと思ってすぐにできるものではない。図書館で日々行なわれているレファレンス業務の中で発見したり,新しい参考図書を収集したりなど,地道な努力が必要である。そのため,新しい本のレビューが掲載されている定期刊行物,新刊の広告,告知をしらみ潰しにあたり,その書誌事項,情報源を3×5の大きさのカードに記録する。それをもとに参考図書を収集する。(中略)スタッフが書いた解題は,お互いに読み合い,自由に批評する。(中略)それらは4×6のカードに書き写され,さらにウィンチェルが解題の内容や,収録分野のバランスについて審査する。その際も, 不明瞭なことが少しでもあったら原本に戻って,徹底的に調べる。(中略)タイプされたものを確認する。(中略)ゲラがあがってきたらもう一度,間違いがないか確かめる。
 このように,書誌作成作業には根気と努力が欠かせないものだとわかる。しかし,ウィンチェルほかスタッフ一同,“書誌作成者はあきらめずに,何度も確認することによって正しい書誌を作ろう,という意志を持ち続けなければならない。6)”ということを確信し,作業を行なっていたのである。また,確認作業を助ける方策も多く考案された。その一つであり,マッジが考案した,「本の背表紙に出版年月日のスタンプを押し,本を取り出さなくても,書棚を見ればわかるようにすること」は,現在世界の多くの図書館で採用されている。

e.シーヒーのガイド
 1965年,Gugene P.Sheehyは,コロンビア大学図書館のレファレンス主任に選出された。そして,ウィンチェルの第八版の作成にも携わったこともあり,ガイドの編集主幹に任命された。参考図書は膨大な量が新しく出版されるし,前の版で収録されたものも,もう一度確認する必要があるので,作業は困難を極めた。ウィンチェルから“マンハッタンの電話帳より分厚くならないように気をつけるように 7)”と注意されながらできた第九版は,総頁数1015ページ,収録点数約10200点の超大作となった。さらに,続く第十版も総頁数1560ページ,収録点数15000点と増え続け,シーヒーでさえも“本の山をハドソン川に放り投げたくなるときがある。4)”というほどの大変な作業であった。

f.ベーリーのガイド
 現在の最新版は,Robert Balay が編集したもので,約15500点を収録している。今回は,初めて冊子体だけでなく,電子媒体の参考図書を収録しており,見出し語の書名の前に,(・)の印を付けている。
 いずれも,コロンビア大学図書館という,蔵書数が格段に多い図書館で作業できる,という利点を生かして作業が行なわれた。しかし,コロンビア大学図書館の蔵書は人文科学,社会科学分野に重きをおいているので,科学や美術などの分野に関しては,ニューヨークのその他の図書館,例えば the Union Theological Seminary Library,the library of the New York Botanical Gardens,the New York Public Library などの図書館で資料や専門的な知識を提供してもらったりしている。また,行政機関も協力的で,予算を上乗せしたり,議会図書館の資料を提供したりしている。このように,ガイドの編集はいまやアメリカの図書館界において欠くことのできない重要な作業となっている。

2.Guide to Refernce Material (Walford)
a.概要
 通称ウォルフォードとして知られる,Guide to Refernce Materialは,イギリスのものを中心に,世界各国で出版されたレファレンス資料に解説を付したものである。1956年に出版されて以来,現在第六版まで出版されている。配列は国際十進分類法(UDC)を採用しており,その中で大きく「Science and technology 自然科学」,「Social and historical science,philosophy and religion 社会科学」,「Generaria,language and literature,the arts 人文科学」に分け,それぞれの分野で一冊ずつ,合計三冊で構成されている。三冊ともほぼ同じ厚さなので,分野ごとの収録点数のバランスが良い。各項目においては,書名,著編者名,出版社,出版年,ページ数,価格,ISBNが示され,そのあとに解題がつけられている。また,巻末には,著編者,書名の両方を含んだ索引が,それぞれの版の第三巻には主題索引が付けられている。

b.成立
 イギリスにはもともと,参考図書のガイドとして,John Mintoが編集した Reference Books (1929年初版,1931年に補遺版が出版)があった。そこで,この流れをくむ参考図書の解題書誌の編集が計画された。編者のA.J.Walfordは,そのころ図書館協会(Library Assosiation;LA)の機関誌 Library Association Record の編集を担当していたので,彼に白羽の矢が立った。また,その他,次のような要因があったので,ガイドの編集計画に好都合であった。

(1)1952年,LAにReference,Special and Information Section が新設されたが,その委員長がウォルフォードであり,彼は,特に参考図書館の職員と蔵書構成に関心を払っていた。
(2)1946年まではロンドン大学に唯一のフルタイムの図書館学校があるだけだったが,第二次世界大戦後,図書館学校がいくつも新設された。
(3)これと1950年のLAの試験用シラバスの改訂とが相まって,学生向きのレファレンス・トゥールと教科書に対する需要が高まっていた。
(4)Library Assosiation Record の Reference Libraries 欄が1936年5月から1944年12月まで掲載されていたが,これをウォルフォードが復活し,1947年から L.M.Payne,Harold Smith,Charles Toase,らの協力を得て,年4回,主要なレファレンス・トゥールの評価を行なった。8)

 このような状況のもと,ガイドの編集は進められ,1956年に第一版が完成した。

c.特徴
 Guide to reference 「Material=資料」という題名のとおり,本だけに限定せず,逐次刊行の索引誌,抄録誌,最近のものならCD-ROM,マイクロフィルム,オンラインデータベースなども積極的に収録している。その編集は,ベーリーのように一つの大図書館で作業することはできなかったので,7、80人の図書館員および主題専門家から解題の原稿を集め,それをウォルフォードのほか,2〜3人の編集主幹が調整する,という形式をとっている。また,その解題も,“ほかの本にない特徴,長所,短所を解説することが必要 7)”という方針を採ったので,書評を参考にしたものも多く,批評的な側面が見られる。そして解題中にその本の類書を挙げるなどしてタイトル数を増やす工夫をしている。タイトル数が増えても,本体が三分冊になっているので,使いやすい大きさを保っている。
 しかし,この三分冊であることへの批判もある。“各巻の間の相互参照欄がないので,(中略)例えば政府刊行物は第三巻なのに,議事録が第二巻にあるなど,どの巻を調べたらよいかわからない。9)”などのように,検索方法が難しいといわれていた。これらの批判を受けて第三版以降,主題索引を設けたり,第三巻の巻末に書名の総合索引を設けたりなど,改良されていった。

3.二つの比較
 いままで述べてきたように,ベーリーとウォルフォードには,いろいろな差異が見られる。解題の書き方は前者が客観的な記述なのに対し,後者は批判的なものになっている。また,ベーリーの収録分野がアメリカの人文科学,社会科学中心なのに対し,ウォルフォードはイギリスの自然科学分野が多くなっている。しかし,収録分野の違いは相互で補完できるので,この二つを用いれば,英語圏の主要参考図書について,ほとんど網羅できるできる,といえる。もっとも,英語圏以外の文献,特に東洋諸国,アフリカなどの文学の関係資料の収録は極めて少なく,長澤の調査によると“シーヒーには85点,ウォルフォードには126点で,そのうち両者が共通に収録しているのは40点に過ぎない 8)”とされている。このため,網羅的で世界的な解題書誌を目指すのならば,いくら収録点数が15000点を超えようと,すでにその限界が見えている,といえる。また,「参考図書の解題書誌」のそもそもの目的であった,「図書館員の教科書」という役割も,ここまで収録数が増えると意味をなさなくなってきている。

C.『日本の参考図書』の特徴と問題点


1.『日本の参考図書』の概要
 『日本の参考図書』とは,日本国内で出版された参考図書のなかで,一般で利用されるものを選び,解題を付したものである。『日本の参考図書』が出版される以前にも,波多野賢一・弥吉光長共編の『研究調査参考文献総覧』などのように,参考図書の解題書誌はあった。しかし,これは1934年に発行されて以来改訂されていなかったため,新しい参考図書の解題書誌が強く求められるようになり,そこで1961年に編集が計画された。現在は,1962年に出版された第一版,1965年の改訂版,1972年の補遺版,そして1980年の第三版である『日本の参考図書解説総覧』まで出版されている。さらに,1967年から『日本の参考図書 四季版』を発行し,年に四回,新しい参考図書のリストを示し,継続性を保とうとしている。1980年以来,新版が出ていないが,1995年に新版作成が計画され,二年後の1997年に刊行を予定している。

2.構成
 『日本の参考図書』は日本における Guide to Reference Material を意図して作られており,編集方針,編集方法などもそれに習った作りになっている。そのため,配列は「総記」,「人文科学」,「社会科学」,「科学・技術」,「生物科学」の五分野に大別し,更に各主題ごとに細分して見出し語を挙げている。巻末には付録,書名索引,事項索引,著編者索引が付してある。

3.現在までの変遷
a.日本の参考図書 初版
 初版は,東京の国際文化会館図書室の福田なをみ氏によって企画され,ロックフェラー財団から編集費の援助を得て,同図書館内に編集委員会が設けられた。収録の方針として,“各種の図書館で広く利用できるものであること,レファレンス・コレクションづくりに役立つこと,レファレンス質問の回答に資すること”10) を挙げ,参考図書の選択と現物確認作業を行なった。こうして,15カ月に及ぶ作業の後に完成した初版は総ページ数353ページ,収録点数2800点の本格的なものだったが,“国内に先例として見本になる解題書誌がなかったことと,執筆者のあいだに共通の基礎がなかったことなどのために,甚だ不統一で,採用できなかった原稿も少なからず混入していた”3) という結果になってしまった。

b.日本の参考図書 改訂版
 初版を検討したところ,先に挙げた解題のほか,分野による収録のムラや特殊すぎる参考図書が収録されていることなどの問題点があったので,比較的早い時期から改訂作業が進められ,収録対象は1964年現在の日本の参考図書とされた。そして,その三年後の1965年に完成したものは総ページ数335ページ,収録点数約2600点にのぼった。

c.日本の参考図書 四季版
 改訂版の刊行後,日本の参考図書の編集は日本図書館協会が引き継ぐことになり,同協会内に日本の参考図書編集委員会が新設された。同委員会は,まず,改訂版の収録期間以降に出版された参考図書を対象とする『追補リスト'64.9−'66.3』の編集を行なった。それ以降,1967年7月から四季版として発行(1973年からは国立国会図書館が発行)することになり,現在も継続されている。四季版は,日本全国書誌から選考した参考図書に書誌事項と,“特に注意を要するものについては 11)”簡潔な解題を付している。

d.日本の参考図書 補遺版
 改訂版から三年後の1968年,早くも補遺版の編集が計画された。しかし,図書選択に時間がかかったこと,原稿の集まりが悪かったこと,さらに編集委員長の森博氏の急逝などで,発行は遅れたが,1972年に完成した。これは総ページ数379ページ,収録点数1625点のもので,構成は前回と変わらないが,索引には改訂版の内容も累積し,参照できるように工夫がされている。

e.日本の参考図書 解説総覧
 改訂第三版として,1980年に解説総覧が発行された。補遺版の編集委員長を引き継いだ長澤雅男氏が引き続き編集を担当している。前回に比べ,構成にはほとんど変更はないが,「総記」を「書誌・索引」と「逐次刊行物」に分け,「団体・博物館」を新設したり,索引を書名と事項のみにした。また,収録方針も変わらないが,旧版に比べ「やや特殊専門的なもの」も多く収録している。収録状況については,“分野間の収録点数の差が縮まり,バランスがよくなった”10)という研究がされている。付録には,本文に含まれなかった「地方に限定される図書」,例えば郷土資料や地域年鑑などがまとめられており,これらも“地方の時代の要請にこたえている”12)と高い評価を受けている。

4.新版計画の概要
 1995年,解説総覧以降15年間途絶えていた新版製作が計画された。編集主幹は堀込静香氏(鶴見大学)ら10名で,1997年の完成を目指し,現在作業中である。収録点数は解説総覧のほぼ倍の10000点で,冊子体だけでなく電子媒体での提供も検討されている。

a.収録範囲
 収録範囲は,明治以降から1995年末までに国内で刊行された参考図書。今回も雑誌は含まれないが,CD-ROMやオンラインデータベースについては収録対象とした。編集方針も前回同様,各種図書館で広く利用され,レファレンスサービスに役立つものとしているが,やや特殊専門的なものも収録することにしている。

b.配列
 配列は,前回と異なり,日本十進分類法(NDC)を採用する。前回の配列も,分野ごとにかなり細分化されているのでわかりやすかったが,NDCが普及してきたこと,それに伴って分野設定に一貫性がとれることで,今回採用されることになった。

c.解題
 今回も百人を超える人に執筆を依頼するので,人によって,書き方,構成が異なる場合が往々にして生じる。それでは,原稿を回収した後の調整が困難で,時間のロスも多いので,あらかじめ非常に詳しい執筆マニュアルと,解題チェックリストを作り,標準化を試みている。マニュアルでは解題の長さや構成だけでなく,用語,表記,構文にまで言及しているので,この通りに執筆すれば統一が保てるし,また次回からの執筆にも役立つと思われる。

5.日本の参考図書の問題点
 二次資料というものは,作るそばから古くなるものだ,といわれる。製作に時間がかかるので,完成したときにはすでに最新情報ではなくなっているからだ。これは,どの参考図書の解題書誌にも当てはまる。それを補うためにされている方策としては,月刊や季刊,あるいは年刊のカレントな雑誌,年報を出すことがある。例えば,べーリーの場合はほぼ十年おきに改訂版を出版しているが,その間2〜3回補遺版がだされているし,また年に二回隔月刊誌の College & Research Librariesに最新の参考図書のリストを出している。
 これに対して,『日本の参考図書』は年に四回,四季版を発行しているが,ここにいくつかの問題点があると思われる。まず,ひとつは速報性の問題である。四季版は日本全国書誌を基本とし,これに収録された参考図書からリストを作っている。このため,四季版の編集に要する時間のほか,日本全国書誌自体の編集時間が架上されてしまう。次に,四季版には累積版,および索引がつけられていないので,目的の資料を探すためには全ての号を初めから見直す必要がある。そして,その資料を見つけたとしても,解題がつけられていないものがほとんどであるし,たとえついていてもかなり簡潔なものなので,あまり役に立たないことが多い。また,現在の最新版である解説総覧は1980年出版で,内容的に古い。例えば,DG153の『電子計算機ハンドブック』などは,現在使用できる参考図書ではない。なぜ,ここまで新版作成の計画が遅延したのだろうか。それは,やはり書誌の作成には莫大な労力,時間がかかるし,解説総覧の編集委員長であった長澤氏がその座を下りられてから,後任がなかなか現れなかったためと思われる。
 このように,古い本編,本編を補うはずの四季版の不備によって,『日本の参考図書』は参考図書の解題書誌としての役割を完全に果たしていると言い難くしている。もちろん,今回新版が刊行される計画はできているが,予定どおり1997年に完成するかは疑問が残るし,たとえ予定どおりに進んだとしてもあと一年間は不便な状況を強いられることは事実なのである。

II.参考図書の解題書誌の作成


A.作成準備


1.作成の目的
  章で述べたように,日本の参考図書は現在のところ,使用しにくく,また,そのかわりのものもない,という状況にある。そこで,実際に自分で参考図書の解題書誌を作成してみようと考えた。一人での作成なので,内容は選択的なものになってしまうが,実用的で役に立つものを作成すること,そしてその作業を通じて,参考図書の解題書誌の現状と課題を明らかにすること,の二点を目的に作成することにした。また,インターネットを用いての提供も試み,参考図書の解題書誌の将来像というものも考えてみたいと思う。

2.作成の方針
 作成するには,まずその方針と計画を綿密に立てなくてはならない。どのような作業でも,企画・立案の善し悪しが結果を左右することは明らかだが,特に書誌作成に関しては事前の調査,企画の内容が不十分であると,予想外の時間と労力を費やす,という結果にもなりかねない。そこで,書誌作成マニュアルに沿って,作成の計画を立てていった。

a.予備調査
 書誌を作成する場合には,これまでにそのテーマに関連してどのような書誌が作られているか,これから作成しようとするものに重複していないかどうか,調べる必要がある。その結果,次のような書誌が挙がってきた。
* 年刊参考図書解説目録(日外アソシエーツ 1994)
* 辞書解題辞典(朝倉治彦ほか 東京堂出版 1977)
* 辞書・事典全情報(日外アソシエーツ 1990)

 このうち,年刊参考図書解説目録は,1990,1991,1992年版の三冊が発行されており,表示年と同年に出版された参考図書の書誌事項と簡潔な内容が示されている。辞書解題辞典は,明治以降1974年まで,辞書・事典全情報は1945年から1989年までの収録になっている。これらと日本の参考図書 解説総覧を比較,検討し,収録範囲,収録方針を決定していった。

b.収録範囲
 収録範囲を決定する要因には次のようなものがある。
(1)収録する文献の使用言語
(2)収録する期間
(3)収録する文献のタイプ
(4)収録する文献の採録基準
(5)典拠とする書誌その他の二次文献 (13)
以下,それぞれの範囲を検討していく。
(1)収録する文献の使用言語
 作成する参考図書の解題書誌は,日本の参考図書の補遺になるようなものを考えているので,使用言語は「日本語文献のみ」とした。よって,外国で出版された文献でも,日本語訳され,日本人が使用できる参考文献の場合,収録することにした。
(2)収録する期間
 収録期間を決めるにあたっては,先に挙げた年刊参考図書解説目録などの書誌と重複しないこと,日本の参考図書 解説総覧が収録していない時代であること,一人で作成できる程度の分量であること,の三点が満たされる範囲でなければならない。そこで,収録する期間は,「1994年1月から1995年12月までの二年間」とし,結果的には最新のものを収録することになった。
(3)収録する文献のタイプ
 今回作成するものは,「参考図書」の解題書誌なので,やはり『日本の参考図書 解説総覧』と同様,雑誌類や,本の一部が参考図書として利用できるものなどは除き,「独立刊行の冊子であること」にした。
(4)収録する文献の採録基準
 出版された全ての参考図書を収録するのは不可能である。そこで,ある程度選択していかなければならない。選択の基準は,『日本の参考図書』を参考にして,以下のようにした。
 次のものは採録しない
 その他には,
という基準を決め,採録するものと,しないものをわけることにした。
(5)典拠とする書誌その他二次文献
 文献採録のために利用する二次文献のことをいう。今回は,最新の参考図書を収録していくため,カレントで,かつ網羅的な書誌でなければならない。そこで,日本全国書誌のオンライン提供版であるJAPAN−MARCを利用して,文献採録を行なうことにした。
 以上のように,書誌作成の方針と計画が仮決定したので,次に,実際の作業の方法を検討することにした。

B.作成の方法


 作成の手順も書誌作成マニュアル 13) に習い,「リストの抽出」「文献採集カードの作成」「現物との照合」「解題の作成」「配列」「索引の作成」「印刷」「インターネットでの提供」の八つの工程に分け,作成していった。以下,それぞれの方法を詳しく見ていく。

1.リストの抽出
 書誌を作成するには,まず,文献を収集しなければならない。採録するか,しないかは現物と照合してからでないと分からないので,収録期間内に発行された全ての参考図書を抽出することにした。前項で述べたように,リストの抽出にはJAPAN−MARCを利用した。JAPAN−MARCに入力したのは出版年と件名の二カ所で,出版年には1994年か1995年のいずれか,件名には「辞書」「百科事典」「便覧」「図鑑」「年表」「地図帳」「書誌」「索引」「目録」「参考図書」のいずれかを入力,出力してみた。その結果,重複分を除いて497件の文献を抽出することができた。

2.文献採集カードの作成
 次に,文献採集カードを作成し,そこにJAPAN−MARCから抽出したリストを書き写すことにする。その理由は,編成の方法によってならびかえられこと,図書館で現物と照合する際に,持ち運びやすいことが挙げられる。文献採集カードの記載内容は,表側には,「書名」「著編者名」「出版社」「出版年月」「ページ数」「判型」「ISBN」「NDC番号」,裏側には解題を書くスペースを設けてある。写しまちがいに注意して,カードに転記したところで,仮カードが完成した。

3.現物との照合
 カードを完成させるには,リストと現物とを照合しなければならない。私は仮カードの束を持って図書館に行き,調査館の所蔵目録と照らし合わせて,資料の請求番号をカードの隅に記入していった。調査館は東京都立中央図書館,東京都立日比谷図書館,市川市立中央図書館,千葉県立中央図書館,千葉県立西部図書館,浦安市立中央図書館,国立国会図書館の七館を利用し,出来るだけたくさんの現物と照合できるように努めた。文献が見つかったら,カードに書かれている書誌的事項が正しいか確認し,内容を読んで解題を書く作業をしていく。

4.解題の作成
 解題を書くにあたっては,その形式を定めておかなくてはならない。“一つの書誌の中で解題の書き方が不統一では,解題付き書誌の効果は半減,あるいはマイナスになってしまうかも知れない。”13) そこで,記述方式についてと,解題の構成についての二点で統一の様式を立てた。

a.記述方式
 記述方式とは,単位,文体などの統一である。例えば,判型はセンチメートルで表わす,年代は西暦で表わす,などを決めておくことが必要である。そのほか,
  50音順  →  五十音順
  ABC順 → アルファベット順
  排列  →  配列
 です  →  である
というルールをきめ,常に気をつけながら記述していった。

b.解題の構成
 本によって解題の長さが大幅に違っていたり,解説の仕方が異なってはならない。そこで,解題のおおよその長さと解題に必ず含める内容を規定す必要がある。解題の長さは,文献採集カードの裏側に書けるくらいのものにしたので,結果的に150から200字程度に落ち着くことになった。解題に含める内容は,「主題」「収録量」「編成方法」「記述の特徴(解説の詳しさや,図版の量など)」「索引の種類・場所」「付録の有無・内容」にすることに決めた。もちろん,評価を含めたほうが,利用書にとっては同じ主題の本を選ぶ際の判断基準になり,便利だとは思う。しかし,日本には,欧米の Reference Services Review,Booklist,Reference Books Bullettin などのような,参考図書の書評を掲載した雑誌というものが少なく,典拠がないのに批判的な書評を書くことはできないと考え,今回は客観的な記述だけで解題を書くことに決めた。
 初めての解題執筆なので,最初はうまくいかなかったし,専門的知識のない分野の参考図書について解題を書くのは不安で,書いてもいいのだろうか,という気持ちにもなった。しかし,“日本では,書誌に対する評価が低く,業績になりにくいので専門家は真剣に取り組まないともきく。そこで,書誌づくりは専ら素人の手に委ねられ…(中略)ている。”14) ということが分かり,文献を丁寧に読み,客観的に整理していくことを念頭に置いて執筆を続けていった。

5.配列
 配列の方法としては,主なものとして,著者名順,発表年月順,書名順,主題別の四種類のものがある。しかし,この書誌の使用目的は「ある分野についての参考図書があるかどうか調べる」ことにあるので,その目的を満たすために最も効率的な配列は主題別と考えた。
 次に,主題別の配列としても,『日本の参考図書』のように,独自の配列を考えるか,日本十進分類法(NDC)のような既存の配列法を使うかを,決めなくてはならない。そこで,日本の各種の参考図書の解題書誌を調べたところ,現在はNDCの分類が一般化していること,『日本の参考図書』の四季版も,現在作成中の新版も,NDCを採用する方針であることがわかった。そこで,作成する参考図書の解題書誌の配列は,「日本十進分類法に基づいて主題を分類する。ただし,同一綱の中は,書名の五十音順に配列する。」と定めた。幸い,JAPN−MARCにNDC番号が付与されていたので,それを利用することにした。

6.索引
 索引の方法も「書名索引」「著者名索引」「件名索引」などから一つ,あるいは複数選ばなければならない。その中で,今回は書名索引のみを作成することにした。その理由は,この本の内容が知りたい,というような具体的な質問にも答えられるようにするためである。「本の内容を知るための本」なのだから,書名索引が一番有効だと考えた。一般的に,著者名索引には,書名よりも字数が少なくてすむし,また同じ著者の作品をまとめられるので,スペースがかなり節約できる,という利点はある。しかし,参考図書の著編者は,出版社や大学の編集部であったり,その事典の編集委員会が製作していることも多いので,結局著編者名索引はあまり役に立たないであろう,と判断し,今回は割愛することにした。また,件名索引は,目次で主題別に配列しているので,こちらも必要ないと考えた。

7.印刷
 今回の参考図書の解題書誌の作成には,書誌事項も解題も書き終わった,完成カードを並び変え,それをそのままワープロに打ち込んでいった。カードを使用したため,並びかえや持ち運びが便利だったので,特別なデータベースを作る必要はなかった。
8.インターネットでの提供
 今回は,インターネットでの提供も試みることにした。その画面は写真5に示してある。その作業を通じて,電子媒体と冊子体の本の違いを明らかにし,参考図書の将来像というものも考察してみようと思う。

 このような作業を経て,『参考図書の解題書誌 1994−1995』は完成した。JAPAN−MARCで挙げた参考図書のリストは497点だったが,採録基準から漏れたものが163点,現物を発見できなかったものが30点だったので,収録総数は304点となった。

III.書誌の評価

A.書誌の評価とは

1.書誌評価の必要性
 近年,日本でも数多くの書誌が作成されるようになり,書誌に関する関心は,その量や種類の問題から,質の問題へと次第に移りつつある。しかし,「質的に高い書誌」とはどのような書誌なのか,優れた書誌の備えている条件とは何なのか,ということを考えた場合,明確な統一見解というものはいまだにない。もちろん,統一見解がなくても,書誌を読むことによってその評価はできる。しかし,その評価の拠所となるもの,あるいは,書誌を作成する際の注意点となるものとして,書誌の評価に関する基準が必要なのである。
2.書誌の評価基準
 1986年に発表された小田光宏らの論文に,書誌の評価に関する基準を調べたものがある。15) この研究は,小田らが図書館員や教員に行なったアンケートをもとにしたものである。調査の方法は,小田らが挙げた,書誌の評価の基準になると思われる項目32項目について,重視するか,しないかを回答者に四段階で示してもらい,それを集計している。その結果,「収録期間や収録条件が明示されているか」「収録範囲内で網羅性があるか」「書誌記入に誤りがないか」などが上位を占めている。

3.作成した解題書誌について
 この評価表を使っても,自分で作った書誌を自分で評価する,ということはできない。しかし,今回,『参考図書の解題書誌 1994-1995』の作成にあたって,この評価基準表は,作成の方針を練るのに非常に役立った。「どのような書誌が望まれているのか」を知って作成する,ということは,独り善がりな書誌を作る危険を抑止する大きな力がある,と感じた。

B.これからの参考図書の解題書誌


1.参考図書の解題書誌の分化
 『参考図書の解題書誌 1994-1995』の作成を通じて感じたことは,大きく分けて二つある。一つは,「書誌の作成は,想像以上に手間と時間を要する」ということである。あちこちの公共図書館を回ったが,とうとう現物が見つからなかったものもあるし,解題の記述に漏れが見つかって,もう一度その本を捜しにいったこともあった。所蔵数の多い図書館が身近にある,という幸運がなければ完成できなかったと思う。
 もう一点は,「参考図書の解題書誌の収録方針」である。第I章でも述べたとおり,現在参考図書の解題書誌を作ろうとすると,収録点数に関しては,網羅するには少ないし,教科書としては多すぎる,という状況に陥ってしまう。それほど参考図書の量が増えてしまったのである。そこで,これからは参考図書の解題書誌には,いくつかのレベルのトゥールに分割するのが望ましいと考える。例えば,
・一般的な参考図書のガイド
・研究者向けの特殊・専門的な参考図書を取り扱ったもの
・最新の参考図書を収録したカレントな新刊ガイド
のように分割したらどうだろうか。使い分けをすれば,その収録範囲内で参考図書を網羅的に収集できるし,利用者側でも,それぞれの目的にあった参考図書が検索ができるのではないかと思う。
2.二次資料の電子化
 本の将来を考える上で,外すことのできない問題といえば,電子出版についてである。特に,参考図書の分野では電子出版に寄せる期待は大きく,「現在の参考図書の25%は1990年までに電子的形態のみで利用される。2000年以降になって,50%レベルが転換する」16) という予測もされていた。現在は,この予想ほどは進んでいないが,着実に増加しているのは確かである。
 電子出版には,CD−ROMやオンライン・データベースなどがある。では,なぜこれらが,冊子体の参考図書の代りとして注目されているのだろうか。それは,まず,スペースセービングということが挙げられる。例えば,冊子体31巻,23000ページに及ぶ平凡社『世界大百科辞典』でも,CD−ROMなら数枚の板で記録できるし,オンラインも,端末のスペースさえあれば,それ以外は不要になる。利用方法も,電子媒体は,数年前までは操作が難しく,使いにくいといわれていた。しかし,最近はメニュー方式やヘルプ機能が充実しているし,端末操作になれた人も増えているため,逆に,アクセスポイントが豊富なこと,検索が迅速なこと,組み合わせ検索によって,曖昧な記憶からでも検索できることなどから,情報検索には電子媒体のほうが使いやすい,という意見も増えてきている。また,オンラインの場合には,書き替えが速くできるので,最新情報の入手に適している。このような理由で,ほかの本についてはまだ未知数だが,参考図書,二次資料においては電子媒体の使用がスムーズに受け入れられている。

3.インターネットの可能性
 今回作成した解題書誌は,インターネットを利用して提供することにした。それは,インターネットは参考図書の解題書誌の提供には,とても有効な手段だと考えたからである。参考図書の解題書誌は,常に新しい参考図書に対応しなければならないので,速報性があり,しかも版が変わったときなどの訂正,解題の書き足しなどが自由にできる。また,各国でこのような動きが広がれば,海外の参考図書も検索しやすく,『ベーリー』のような世界的な書誌よりも網羅的なものになると考えられるからである。その他,参考図書の解題書誌だけでなく,出版ベースに乗らないような,あまり著名でない人物の個人書誌なども,有志が作成し,提供することも可能であると考えている。辞書など,速報性が要求されず,書き替えることが少ない二次資料は,CD−ROMなどが向いているが,書誌についてはインターネットで提供する,というように,メディアの特性によって,提供媒体を使い分けることを,これからは考える必要があると思う。
 図書館や企業で作成する場合,提供費用など,具体的な問題が,これから多く出てくると思う。しかし,今回の提供と,その利用状況を検討することが,参考図書の解題書誌の新しい可能性をみつける一つの手段となれば,と考えている。