「のい」語尾の研究 :-)
以下は、現在にっき界やいわゆるパソコン通信、
そしてなぜか一部麻雀漫画においてもその使用が散見される「のい」語尾についての私的なメモである。
それまで目にした事のない人のために一応説明しておくと、
この「のい」語尾は、以下の使用例の
意味がのいっヽ(^_^;)丿
のように、否定形として「ない」の代わりにしばしば使われるものである。
この「のい」語尾がいつ頃、そしていかにして発生したのかについて調べた結果を以下に示す。
現時点で手元にログが残っている最古の「のい」は1993年11月27日の日経MIX try会議に見受けられる。
ちなみに内容は「明日はいけのい」という伝言であった。
この当時「のい」を使うのはせいぜい数人であったが、
次第にtry会議に出入りしている人々の間で使われるようになる。
この時期を「のい語尾第一期」と名付けることにする。
その後、mix内での「のい」の使用に慣れた人間が何の気なしにmix以外でも「のい」を使うようになってくる。
CGの書き文字やドキュメント類に登場してくるのもこの時期である。
これを「のい語尾第二期」と名付ける。
さらにここ最近のホームページ作成ラッシュと、
それにともなうweb上での日記の流行により、「のい」語尾はついにInternet上でも伝染しはじめる。
これはほぼ間違いなく和佳ちゃんの功績:-)と思われる。
この現在にいたる状態を「のい語尾第三期」と呼ぶことにしよう。
さて、ここで第一期よりさらに前に視点を転じてみよう。
mix内での「のい」の初登場にさかのぼる事約五週間前の1993年10月21日に、
やはりmixのtry会議で「起きのいおんヽ(^。^)丿」という書き込み「のい」が発見されるのである。
否定形語尾としての使い方から考えてもこれが「のい」の原形であり、
「のい」はその短縮形である事がうかがわれる。
では、なぜ「のいおん」なのか?実はmixに、"noion"というIDを持つ人間がいるのである。
「のい」語尾はその読みとの語呂合わせにより生まれたものだったのだ。
これに関して漫画家のhanaさんから貴重な証言をいただいた。
「のい」はやはり「のいおん」の省略形である。
もともとは「やってのいおん」とか「行けのいおん」という形から
短くされたものだ。
しかし、最初は口頭であったので初出のメッセージ番号等は不明である。
ヽ(^.^)丿
>ataru
また、少なくともこの「のいおん」語尾に関しては最初に発明したのもhanaさんとのことである。
ちなみにhanaさんは現在は主に近代麻雀系列の雑誌に執筆している。
この原初の時期を「のい語尾第零期」と呼ぶことにしよう。
以上、「のい」語尾の発生と拡散の過程についてざっと眺めてきた。一人の人間の、他人のIDとのなにげない語呂合せによって生じた言葉が、
二年という歳月の間にこういう広がり方をする様というのは、なかなか興味深いものである。
try会議
かつて日経BPが運営していたパソコン通信サービス「日経MIX」で
もっとも初期から続く会議(NIFTY-Serveでいうフォーラムに相当、
ちなみに分科会が会議室に相当)の一つであり、
本来はその名の通り書き込み練習用の会議であったが、
「練習場所」という心理的書き込みやすさからか、
いつの間にかチャット類似の使い方をされるようになってしまった
(この当時mixにチャット機能は存在しなかった)。
しかし、使われ方に係わらずシステム自体は本来あくまで会議であるから、
ある程度(tryの場合は当時で約ひと月弱か)の間メッセージが蓄積される事、
加えてmixでは会議メッセージの文字列検索が可能なことなどにより、
通常のチャットでは不可能な時間軸方向に自由度のある会話を楽しむ事ができる。
この特性を利用し、分科会をまたいだコピーを含めて年の単位で続いた
スレッドすら存在する。
なお、このtryにはまり、mixに常駐するようになってしまった人間を
mix内では古くから「廢人」と呼称している。
この「廢人」という言葉の伝播と、
特にNIFTYに渡ってからの意味的変化についても興味深いものがあるのだが、
それについては又の機会としよう。
廢人に関するささやかな追記
なお、mixにおいては廢人が自分自身を廢人ということは基本的にあり得なかった
(この一点だけでもNIFにおける「廃人」とは全く異なるものである)。
大体において「やーい廢人」などと言われると「ワイは廢人じゃなーいヽ(^.^;ノ」と必死に否定するものであり、
自分から「僕って廃人だから」などというのは論外のニセモノであった。
廢人は周囲がそう呼ぶものであり、その定義は
- 廢人呼ばわりされて否定した者
- 廢人呼ばわりされて肯定した者
の二種であった。
('97/11/25追記)
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